基本構想を提案したポートランドチームが
着工を目前として、来日してくれました。
改めて進むリノベーションの計画とともに
完成後の運営に向けたプランニングを
これまでの経緯や、ポートランドの事例を元に
住民とともに話し合う場を開催しました。
ポートランドメンバーと現地ミーティング!
来日してくれた”PLAE STUDIO”のメンバーであるMauricio Villarrealさん 、Dylan Morganさん、竹村由紀さん、Zeljka Carol Kekezさん、Phoebe Bogertさんの5名とともに、田殿保育所跡地を訪れました。
今回の設計と施工を行って頂くメンバーの皆さんと
設計図をもとに、内装のデザインなどをチェック。
大きく変更を伴う、裏のお寺の参道をどのようなデザインにするかや
それに合わせた天井、壁、ガラス面の配置をどのようにするかなど
保育所内の様々な場所を巡りながら、意見交換を行いました。
有田川町のまちづくりチームメンバーの皆さんも一緒に
入ってほしい店舗や、訪れたい場所のイメージを共有しながら
出来上がったときの姿を想像しあっていきました。
これからの、まちのビジョンとアクションのつくり方とは?
ポートランドチーム、まちづくりチーム、役場職員で
今後に向けた合同ミーティングも開催しました。
まちづくりチームAGWからは、2年間、地域づくりに取組み
今感じている課題や疑問点をあげていきました。
『共通のビジョンを持ち、情報を共有していきたい』
この2年の間に様々な取組みが生まれ、行政や民間企業、住民チームの活動がある一方で、共通して目標を持つことが出来ていない点に不安がある。また、活動の状況や計画についても、それぞれの情報を共有できていないと行った点も気になっているとの声があがりました。
<ポートランドチームより>
ポートランドでは2年間をかけて、20年のビジョンを策定し、そのビジョンをもとに計画をつくり5年ごとに見直しています。また1年ごとにその進捗を住民に報告するための説明会を開催しているんです。『まちのビジョン』というと少し未来感が強く、ハードルが高くなってくるのであれば、共通の着地点(common ground)というような視点でまずは考えてもよいかもしれません。
例えば、既存の計画を読んでみてはどうでしょうか?もしビジョンをつくるならば、それぞれが自分の近所、近く(友人、同僚など)にいる住民に、なぜ有田川に住み続けているのか、何を大事にしているか、これからの未来に何を遺したいかを聞くことから始めると良いと思います。
ちなみに、ポートランドの共通善は「QOL/クオリティオブライフ(生活の質の向上)なんです。この共通善を達成するための大事業としては、持続可能性や誰でもアクセスできる、歩きやすさ、食料の自給圏などがあり、それぞれに様々な事業がヒモ付いているというのが今の状況なんです。
情報共有については、まずは積極的に自分たちから発信することで始めてみましょう。掲示板、ネットなど手段はいろいろ試してみるといいかもしれません。
これを受けて、有田川町からは、ポートランドの現地を訪ねることや、実際に現在のビジョンづくりを学んでいくことなどを提案しました。そして、これまでや、これから学んだことのアウトプットの場として、田殿保育所でのプロジェクトで実践していくことを新たに決意しました。
田殿保育所のリノベーションは、この春に完了予定となっており、夏にはグランドオープンを迎えることとなります。これから、どんな事業やプロジェクトがこの場所で行われていくのか。今後の有田川町のプロジェクトに注目です。