REPORT
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田殿保育所の未来を描こう!
あったらいいねのワークショップ
廃園予定の保育所に、80名のアイデアが集結
2015年10月25日、翌3月末に廃校予定の田殿保育所にて
この場の新たな活用方法を地域の皆で考えるワークショップを開催。
午前と午後の部、合わせて総勢80名がご参加くださいました。
心強いポートランドチームの協力を得て、ひとりひとりの中にある
「あったらいいね!」のアイデアを集結。思わず近くに住みたくなる
まちの拠点となるように、実現に向け進めていきます。

廃校になる保育所を、
新しいまちの拠点に

もし、幼少時代を過ごした思い出の場所がなくなってしまうとしたら、どう思いますか?保育所・幼稚園・小学校、少子化が進むにつれ各地域の廃園・廃校は増える一方です。思い出深い場所に、新たな息吹を注いで、人々が集う場所へと生まれ変わらせることができたら。そんな「あったらいいね!」の未来を実現させるべく、強力なポートランドチームを再び有田川へお招きし、まちの皆でアイデアを持ち寄る、ワークショップ形式の企画を開催しました。有田川町のひとから和歌山市のひと、有田川プロジェクトに関心を持ってくださった沖縄からお越しの参加者も、総勢80名が集まり、意見を交流していきました。

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ポートランドからお越しくださった
7名のゲスト

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あったらいいね!のアイデアを集めよう

「田殿保育所をまちの拠点として生まれ変わらせるとしたら、どういったリノベーションをしたい?周辺住民や自然環境とどのような関わり方が出来たら良い?」そのテーマに添って、約15名ずつ4つのテーブルに分かれ、ワークショップを実施。ボランティアで協力してくれた翻訳担当の大学生とともに、ポートランドチームが各テーブルに入り、参加者のアイデアを引き出すサポートをしてくれました。テーブルには、田殿保育所の図面と、そしてOZAWA FARMさんがご提供くださった橙色のみかん、そして、ポートランドチームが用意してくれたアイデアを引き出す多数のキッドが机いっぱいに並びました。もしあなたが起業家だったら?お母さんだったら?様々な立場に立って、ひとりひとりの中にあった「あったらいいね!」のアイデアを集めていきました。

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今からできること、具体的な3つの案

午前の部で各テーブルから発表されたアイデアをもとに、午後の部では具体的なプロセスを考える実行部隊が組まれました。どういった役割が必要?想定できる課題と事前の打ち手は?午前に出た参加者皆のアイデアをもとに、実現に向け具体案をまとめていきました。今から出来る取り組みとして、3つの案がまとまりました。1つ目は、園庭でヤギを飼うこと。動物を介して子どもも大人も訪れたくなる場所にという想いと、園庭の芝生化計画に向けて食んで整える役割から。2つ目は、夕方の料理教室。保育所が終わった時間帯に、地域のおばあちゃんの得意料理を皆で教わって交流しようというもの。3つ目は、夕方のマーケット。小さなお店を集めて文化祭のようなマーケットイベントを実施することで、この場で新しいことがはじまるというメッセージを発信しようという目論見です。

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いつかじゃなくて今から、
誰かじゃなくて自分から

午前午後と約5時間に及ぶイベント。その中でポートランドチームが常に伝えていたのは「今からできることを自らはじめよう!」というメッセージでした。地域の皆で一丸となって新しい何かに取り組もうとする時、皆の熱意が集まっているうちに、固定概念を取り払って「今からできること」を見つめることはとても大切なこと。そして、その中で「きっと誰かが」ではなく「自分からはじめよう」という当事者意識を全員が持って場に参加することで、地域はきっと大きく動き出すことができる。そういった想いを実感した濃い1日となりました。この日集まった案は、今後具体化に向け、実行部隊を中心にさらに話し合いを重ね、進行していきます。