REPORT
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鉄道線跡の遊歩道「ポッポみち」
憩いの場に変えるワークショップ
全長約5.2kmの道、地域を盛り上げる背骨に
2015年10月26日、有田川町の交流センターALECにて
ポートランドチームの協力を得つつ、ワークショップを開催。
思い馳せる舞台は、有田鉄道の廃線跡地である遊歩道。
「ポッポみち」と呼ばれる全長約5.2kmの道の在り方を見直して
地域を盛り上げる憩いの場として活用しよう!と参加者約50名で
アイデアを出し合い、チームごとにプランを発表しました。

通過するだけでなく、
思わず訪れたくなる場所へ

何気なく普段から歩いている遊歩道。毎日ただ通り過ぎるだけの通学路や通勤路になっていませんか?有田川の中にも「ポッポみち」と呼ばれる、かつての有田鉄道の廃線跡地を使った遊歩道があります。背骨のように町を横切る道は、今は単なる「通過するだけの道」として認識されています。そこで、今回ワークショップを介して、このポッポみちが思わず誰もが訪れたくなる「憩いの場」となるように、自由なまちづくりのアイデアを出し合っていきました。参加者約50名。各テーブルに分かれて、ポートランドチームのサポートとともに意見を交換。最後にはテーブル毎に一つのプランにまとめて、アイデアを発表していきました。

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ポートランドからお越しくださった
6名のゲスト

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地域との繋がりを考えながら
プランを組み立てる

「ポッポみち」の活用方法を考えていくなかで、ポートランドチームが重要なポイントとして伝えてくれたメッセージは「地域との繋がりを考える」ということでした。一つの場所だけで捉えるのではなく、その道があることで他の場所とどういった繋がりが持てるか。ミクロな視点で場所の活用方法を思案するだけでなく、マクロな視点で地域との相乗効果を検討することも大事なのだと教えてくれたのです。そうすることで、どこからどういった目的でひとが流れ、もともとある資源を活かすことで無駄や負担を省き、周辺住民と手を取り合って新しい取り組みを進めていくことが可能となります。思考しやすいようにと、ミクロに焦点を当てて考えるシートと、マクロに広く地域を見て考えるシート、合計2枚の地図が描かれたシートを使って、ワークショップを進めていきました。

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主人公は地域の住民ひとりひとり

約5時間に渡るイベントを通じて、たくさんの「あったらいいね」と思える素敵なアイデアが登場しました。ワークショップを開催することで大事なのは、そこで暮らす地域のひとりひとりが場に参加することで「自らで考え、自らで進めていく必要があるのだ」と認識することではないでしょうか。さらにそこから我が事として、住民主体でチームをつくり、アイデアを実現へと進めていくことで、地域は少しずつ変化していくものだと思っています。今回のワークショップはまだその認識の場づくりに過ぎません。実動チームとしてはじまるのはこれから。ぜひご一緒に有田川の未来を変えていきましょう。